よりのよりどりみどり

ぼくは実は破壊神だったりするんだよね。

この間、ボスもママンも、音が出るへんちくりんな小さな板と大きな板みたいなやつに夢中で、

ちょっかいを出してもぼくの相手を全然してくれなかったんだ。

だからぼくは考えた！

ママンが夢中になっている、音がしてチカチカしている薄い大きい板みたいなのと

繋がっている長いひもをかみかみしたら、

音もチカチカも消えて、ぼくに夢中になってくれるんじゃないかって。



そしたらボスもママンも大騒ぎ！　ぼくの考えは当たったんだ！



あれからボスとママンはぼくに夢中でちゃんと遊んでくれて、ご満悦なのです。

  

ボス、ごめんなさい。

枕の端っこ、かみかみしてたら破いちゃった。

  

ママンの頭が、爆発した。



ぼくと散歩してると髪の毛が風にふわふわなびいて、いつもとは違う雰囲気。

ねぇ、ママン、ぼくの毛もくるくるだけど、



その頭はさ、チャカ・カーン聴きすぎたからなの？

  

ママンは写真が苦手。

ぼくのことを撮ると大抵、ベロが「ぺろーん」となっている。



ほらね。



ほらね（笑）  

今夜はママンはお友達と「フォーク酒場アルペジオ」ってとこで

歌を歌いに行ってるんだって。

だから、ボスと二人きり。

ボスはビールとおつまみでいい気持ちになってるみたい。

ぼくはボスとお家でふたりきりになったことがあまりないから、

ちょっと緊張する。だって、ぼくのボスだもん。

緊張しすぎちゃって、こっくりと…そう、ころんと寝ちゃった。



ママン、早く帰ってこないかな。

  

より　　「ねぇ、ママン。ボスは酔っ払ってるの？」

ママン　「そうよ、今日は猟の仲間と打ち上げの飲み会だったの」

より　　「ねぇ、ママン。ぼく、今日は助手席でいい子に上手におすわりしてるでしょ？」

ママン　「そうね、よりくんはいつもいい子よー」

より　　「ねぇ、ママン。早くさ、お家帰ってさ、3人でコタツ虫になろー」

ママン　「もうすぐ、ボスがラーメン買ってくるから、そしたらコタツ虫になろうね」



より　　「ねぇ、ママン。ぼく、今日、ボスのこと、お迎えに行けて嬉しかったよ」

より　　「あ、ボス、戻ってきた」

  

ボスも帰ってきたし、ママンの背中にくっついてと。

ふー、眠くなってきたぁ。





ファミリーが揃うと安心するわんzzzz。